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こんにちは〜( ´ ▽ ` )ノ

新月にこだわる女、私です!

フェズから夜行バスでメルズーガ、もとい、ハシラビットに移動しました。

モロッコ旅に興味がある人で、メルズーガという単語が出てくれば、もうお分かりですねっ( ´ ▽ ` )ノ

はいっ!サハラ砂漠ツアーの拠点の街でございます!正確には私が滞在したのはその手前のハシラビットという街ですけど。

チュニジア滞在を一週間にし、8月末のモロッコ行き飛行機をとったのは、全て、8月31日、9月1日の新月に合わせるため!!!

そーだよ!

星空を狙うなら新月が基本!!!そーいうわけで駆け足移動をしてきたのです。はー疲れた。

8月31日、フェズの観光を終えた私は、8時半発のメルズーガ行き夜行バスに乗り込みました。これは半国営のSUPRATOURS社のバスを利用。フェズの駅前の乗り場から発車します。綺麗でとっても快適なバス(例によってエアコンがんがんで寒いけど)。

どうやら乗客は満員のよう。私の隣にはモロッコ人のおばさんが乗り込みました。

...。

このババアがね。

...超ウザかった(。-_-。)

着席の時点で、不必要に鋭角に突き出した肘を私の脇腹に押し当て体重を乗せてくる無礼っぷり。

この時点で当然イラっとしました。

私は、間にある肘掛を倒し、暗にこっちのスペースに入るなよとアピール。

で、袋いっぱいにカバンやらお菓子やら飲み物やらを詰め込んで、それを手前に抱えて座っているババア。

なにやらその袋をガサゴソガサゴソいじくっています。その際、奴はまるで幼稚園児のごとく周りに配慮することなく肘を突き出し、振り回し、私の脇腹などに突き立ててきます。

痛いし、重いし、むかつくし。

ちょっと、すみません、と一声かけると

は?という顔をしてこちらを見返してくる。

...。

まぁいい。

これが延々続くわけでもなし。

と、思っていると。

バスが出発し、車内の照明が暗くなると、各々休む体制に入るわけですが、あのババアは。

のっけから、こちら側に肘を乗り出し、体重を預けてきました。その反対側には、依然使われていない肘掛と、十分過ぎるスペースが残されています。無造作に股を広げて投げ出された脚は、明らかにこちら側のスペースに傾き、私の脚に密着しています。

...カーン!!!!

もうね、試合開始のゴングがなりましたよ。良かろう、その傍若無人ぷり。そちらがその気なら、私には徹底抗戦する意思があります。

この肘掛は、使わせない。

私だって別に使わなくていいけれども、ババアが迷惑行為を止めないならば、私は意地でもこの肘掛を死守してみせる。

私は、大げさに勢いをつけて、ザザッと、肘掛の上に肘を滑り込ませました。

ババアの肘に力がこもるのを感じましたが、そのままぐいぐいとそれを押しのけ、あえて少しだけ肘を突き出し、見事これを奪還しました。

脚は、前方座席に吊るしたナップサックを間に挟み、あえてこちらも脚を傾け、ババアの膝をぐいぐいと押し戻します。

しばらくの間、私は自分の右半身に力を込めて、場所取り合戦に注力しました。肘掛においた腕がしびれようとも、私はあえて力を緩めず、ここを独占。

ババアはどうやら肘掛を諦めたようですが、しばらくすると、また自分の荷物を弄りだし、例によって容赦ない肘つきを食らわせてきます。私の脇腹にヒットする、悪質なものです。

また、ポケットにしまった携帯が鳴るたびに(なぜか頻繁になる)それを取り出すために私の脇腹を圧迫してきます。それはグリグリと私の腹を攻撃します。

普通さ、そいったときは、左側の腰をさっと浮かせ、隣に迷惑のかからないように、幾らでもやりようはあると思いますが、それをしないババアの行為には、悪意しか感じられません。

いかに迷惑な振る舞いをしているか、目には目をです。

私は座席に吊るしたナップサックに手をかけ、大げさに肘を突き出し、ペットボトルを取り出してみせます。あえて、ババアの迷惑になるように。

このような攻防は、日付をまたいでもなお、続きました。私のプライドが、この戦いを先に降りることを拒否しているのです。睡眠よりも何よりも、縄張り争いを制することが、その時の私の最重要事項となっていました。

...が。

時刻は真夜中。

この日は新月。

私はふと、窓の外の空を見上げてみました。

街灯や車のライトが多少邪魔しているものの、日本で見るよりはよほど多い星々の輝きがそこにはありました。

うん。

モロッコ人のババアと縄張り争いをし、これを制したところで、それが何になると言うのだろう。

空には星が瞬いている。私はそれを見る。肘掛なんて、ババアに好きに使わせれば良いではないか。

私は、そっと肘掛から手を離し、窓辺に体を傾け、この不毛な戦いから降りました。

私は今、夢だった世界一周の真っ最中で、ついにアフリカ大陸に到達し、見たかったサハラ砂漠の星空を堪能するため、バスに乗っている。その頭上には、明日も見られるであろう、満天の星空が広がっている...。

それがいかに特別で素敵なことか、マナーの悪いクソババアには分かりようがない...。私は私の旅を満喫してやろう...。

...。

...。

ババアの肘は肘掛からはみ出し、私の肩から腕にかけては、ババアの左半身に敷かれる形となり、奴の体重が乗りかかってきました...。その反対側には、例によって全く使われていない肘掛と、拳一つ分ほどの十分なスペースが余っています...。

カンカンカンカーン!!!!!

第2ラウンド開始です。

窓辺に寄りかかっていた体を立て直し、ババアの左肩を押しのけると、逆に自分の肩を前に突き出し、そのままババアの肩から腕に寄りかかる形で、背中を倒しました。

さらに再び足を広げ、ナップサックをババアの前方座席まで押し込み、執拗に奴の膝に押し付けます。

ババアが体を右に左そらすと、私はすかさず肘掛に手を下ろし、ガッチリとホールドしました。

そのまま目をつむり、あとはテコでも動かない...。

力でこの場を制してやる。このままこのババアに安眠を与えてなるものか。

そのうちババアは肘掛においた私の腕に自分の腕を重ね、また肩に体重を乗せてきます...。

が、私も怯まない。

一度ババアの肩を押しのけると、逆にその上に自分の腕を重ね、体重をかけます。

しばらくは一進一退の攻防が続きましたが、いつまでもババアの肘テツがなくならないことにイライラした私は、ついに、英語が通じない相手ではありましたが、

「ちょっと!!!ここは、私の、スペースなの!!!あんたは、そっちを、使えよ!!!」

と、マジギレしてみせました。

ババアは、は?という顔をしてみせたものの、その場は引き、肘掛から手を降ろしました。

私も満足し、肘掛から手を降ろしました。

私は別に、どうしてもこの肘掛を守りたかったわけではない。ただ、ババアによる領土侵犯に屈することだけは避けたかっただけなのです。

しばらく、誰の領土も犯されない、平和な時間がやってきました。

が、またしばらくすると、ババアは肘テツを繰り出し、またしても私の脇腹を攻撃してきます。

その度に、私は、心底キレた表情で、

「ちょっと!!!!!!」

と、一声かけるのです。

その日。

私はおそらく、1時間そこそこしか眠りにつけませんでした。睡眠よりも、プライドを優先した結果です。

ババアは私の降りる街よりもひとつ手前で降りて行きました。結局私たち2人が和解することはなく、消えてくれて心底ホッとしました。もう二度と顔見せんなよと、言いたい。

で、到着したハシラビット。

ここでは、フェズの宿のおじさんが事前に頼んでいてくれた送迎があり、スムーズに宿までたどり着けました。

今回利用した宿はここ、リアド・マムーシュ。

立派な宿でございます。安宿というわけではなく、プール付き。神楽坂にレストランがあるらしいですよ( ´ ▽ ` )ノ

とにかく、一見するとバックパッカーには不相応なこの宿。実はバックパッカープランがあるのです!レストランの一角を荷物置き場として使うことができ、夏の夜には屋上で寝られるこのプラン( ´ ▽ ` )ノもちろんプールも入ってOK!で、インとアウトの日の無料送迎あり。

まぁ、昼間はくそ暑いんですけどね、(。-_-。)でもま、みなさんそんな時はプールに入るようです。

そこはオーナーのムハさんが日本語を話せるそうで、日本人バックパッカーの間でにわかに評判になっている宿。私も、バラナシで知り合ったシンヤ君にオススメされて選びました。

ボッチでやってきた私...。

砂漠ツアーを一人で貸切とかは気まずいし寂しいので避けたい...。ここに来れば仲間が見つかるかもなぁ、なんて思ったので。

そしたらね、実際すでにバックパッカープランを利用中の人が6人いました。全員日本人。まさかこんなに日本人がいるとは。

だけどみなさん前日までに砂漠ツアーを終えていたようで、仲間はゲットならず。どうしようかなー、と思ったものの、バックパッカーではない、個室利用のお客さんが2人、その日の砂漠ツアーに参加するというので、その中に入れてもらえることになりました。

はぁ良かった( ´ ▽ ` )ノ

さて、ツアーのある夕方まで暇ですが、ここハシラビット、周りは砂漠。日陰も少ないし、暑すぎて、街を歩く気にもなれません。あまり何もない街ですし。暑いの苦手すぎて...。

同じバックパッカープラン利用中の皆さんは、近くの街リッサニまで、なにやらタクシーで大きなマーケットを見に行くらしい...。が、定員は6人までなので、急にやってきた私が参加してタクシー代増えたら申し訳ないし、空気を読んで宿に残ることになりました。

...。

暇です。

ボッチです。

宿は、スタッフ以外の人をとんと見かけません。きっと個室利用客は、暑いから部屋にこもっているか、4WDツアーにでも行っているのでしょう。

ボッチです。

まぁ、ほとんど寝ていないわけだし、私も大人しく仮眠を取ろう...とするも、

暑くて、なかなか寝付かれません。

1時間半くらいしか寝なかったと思う。

それ以外は、WiFiを捕まえようと四苦八苦したり、洗濯したり、シャワーを浴びたりしていました。

宿を改装中で、プールのすぐ脇で作業している人がいる中、ボッチでプールに入る気にもなれず(泳げない人間なので一人でなにすればいいか戸惑ってしまう)ひたすらダラダラと過ごしました。

そのうち何人かが帰ってきたので少しお話をしましたが、相変わらず、今夜のツアーに参加するはずの人には出会えず。

本当に今日砂漠ツアーに行けるのかな、なんて不安になりながらも、スタッフからは6時に出発だと言われて、一安心。

そしてついに時間になり、荷物をまとめてレセプションに行くと...。

あ、ここでようやく1人の日本人女性に会いました。どうやらフェズから同じバスに乗っていた子のようだ。

その後、もう1人の日本人女性、中国人の男女2人組も加わり、5人で出発となりました。

メンバーは、それぞれ夏休みをとって短期できている一人旅中の日本人女性2人と、カップルかと思いきや、友人同士だと話す中国人男女です。

宿のすぐ近くにラクダタクシーが迎えに来ているので、そこまで歩きます。

そう、このツアー

ラクダでサハラ砂漠を歩き、キャンプするナイトツアーなのです。

実は私、ラクダ初体験です( ´ ▽ ` )ノ

過去にはエジプトのピラミッド周辺でも乗るチャンスはあったのですが、そこはあまりにも評判が悪いので、モロッコの砂漠ツアーにとっておきました。

座っていても背の高いラクダになんとか乗ると、グラっと勢いをつけてラクダが起き上がるので、振り落とされないよう必死に掴みます。

すごいよ。

聞いてはいたけど、ラクダは本当に背が高い!目線が高いです( ;´Д`)でも、ジェットコースター好きなので、怖くはない。良かった良かった。

一頭だけ、妙に怒っているラクダ君がいましたが、彼には1人だけ男性で参加している中国人男子が乗ることに。乗るとき一苦労、全員が心配しましたが、なんとか成功しました。徐々に現場は和やかムードに( ´ ▽ ` )ノ

全部のラクダをロープでつないだら、ガイドのおじさんが先頭を歩いて、キャラバン隊が動き出します。

このツアー、ラクダの揺れでお尻が超痛くなる、と有名ですが、やってみたら以外と平気。

私やもう1人の日本人女子なんかは、これはロデオ的なダイエット効果が期待できそうだよね、とはしゃいでおりました。

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街を離れ、目の前の景色は、徐々に広大な砂丘一色に。

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一列になって進むキャラバン隊。

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途中休憩を挟んでガイドのおじさんが写真などを撮ってくれます。風めっちゃ強いけど。

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それにしても、新月にこだわる女は月齢以外のコンディションを全く考慮しておりませんでした。

まさか砂漠に雲がこんなに多いとは...。

どうやら季節の変わり目で特に雲が多いようです。

というか、そもそも砂漠で星空目当てなら、冬に来るべきなんですね。

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約2時間歩いてキャンプサイトに到着。ラクダさんたちありがとう( ´ ▽ ` )ノお尻は無事です。

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夜にはガイドのおじさんが用意してくれたご飯をいただきます。チキンタジン( ´ ▽ ` )ノこれは非常に優しいお味でした。

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そして食後のデザート。

デザート・デザート(砂漠のデザート)だよ〜

とのこと。

...ベルベルの人、ダジャレ多いよね( ゚д゚)ちなみに1番大流行りしてるのは、

ラクダは楽だ

ですなー。

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その後はガイドのおじさんと、どこからかやってきた男の子がベルベルミュージックを演奏してくれます。

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もう1人やってきた( ´ ▽ ` )ノ

このおじさんが陽気すぎて演奏中の男の子も吹き出してしまう始末。

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最後はみんなでチャレンジ。ラクダは楽だ〜なんて歌を歌います。

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さて、雲に覆われていた空ですが、晴れ間が出たので星を見に行きます。

初天の川も見えました( ´ ▽ ` )ノ

でも、やっぱり冬に来た方が良かったんだろうなぁ。

思っていたほどの光の粒は見られませんでした...。気候って大事...(。-_-。)

まぁでも、流れ星たくさん見られました。願い事する暇なかったけど...。

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ちなみに、サハラ砂漠の砂はとーっっっっても細かいので、砂が入り込んでカメラなんかはすぐに故障しちゃいます。私はテープとビニール袋でガチガチに補強した一眼を、ほんのわずかな間だけ取り出して、それ以外の時間はしまっています。要注意っすね。実際、写真はGoProかiPhoneで撮ってました。

その後はキツネ探しに行ったりしたのですが、結局見られず...。

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翌朝はサンライズ鑑賞。

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ちなみにこんな感じでテントの外で星を見ながら就寝しました。夏なら、毛布があれば寒くないし快適快適( ´ ▽ ` )ノ

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あ、これ、スカラベの足跡です。砂が細かいからスカラベの歩いた跡も残っちゃうんだねっ!

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朝のキャンプサイト全景。広々してて快適でした( ´ ▽ ` )ノしかもトイレ付き!

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朝日の後は今日もラクダで街まで帰ります。

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サハラ砂漠、行けて良かったですねっ。

アクセス失敗レスポンスの形が不正