目次

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こんにちはー!( ´ ▽ ` )ノ

溜まりに溜まったイスラエル、今回はパレスチナ自治区に行った時の話!

パレスチナ自治区...( ゚д゚)

怖そうに聞こえますか?そうですか...。

でも私はビビリなので、そんなに怖いところにはいきません!パレスチナ自治区、きちんと調べた上で、怖くないであろう、との判断で行ってみました。

向かった先は、ベツレヘムです!

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ベツレヘムです。

有名な分離壁です。

イスラエルは、テロ予防という名目で、分離壁を作り、事実上、パレスチナの人々をこの壁の内側に閉じ込めています。

そんなベツレヘムへは、エルサレムのダマスカス門近くのバスターミナルからバスが出ているので、そこで適当なおじさんに聞いて、ベツレヘム行きのバスに乗り込みます。だいたい1時間程で到着します。

終点で降りると、タクシーの運転手が話しかけてくるので、そこで交渉します。

私の場合、歩きではしんどい範囲に散らばっているウォールアートを見たかったので、大人しくタクシーチャーター。1台60シュケルが相場なのは知っていたのですが、粘って値下げ交渉。結局54までしか下がりませんでした(´・_・`)ビミョー!

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で、そのおめあてのウォールアートというのがこれ!!

バンクシー・アートです!

バンクシーさんは、イギリス人と思われる、各国で壁画を残している有名な正体不明の覆面画家さんです。説明がめんどくさいので詳しくはググってください。

ここは元々分離壁の一部?だったのですが、今はバンクシー・ショップの店内になっています。

外を歩いていたら絶対に気がつきませんね!!

今回、ベツレヘムにある5つのバンクシーアートを全て巡ってもらいます。

一つ目はこれ!兵士のボディーチェックをする少女。イスラエル兵による検問を皮肉っているのでしょうか...。

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二個目はこれ。

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風船で浮き上がる少女です。有名なやつですよね。

実際に見てみると思ったよりも小さくてびっくり。そしてこの絵の目の前に

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バンクシー・ショップがあります。ここでポストカードをお買い上げ。

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さらに、この近くにはバンクシーの他にも有名なウォールアートがたくさんあるよと、タクシーの運転手さんが案内してくれました。

この、涙を流す自由の女神とか。

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金網にピントが合っちゃったけど、これとか。HUMMUSというのは、アラブ諸国でよく食べられる、豆のペーストのことですね。

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これとか。

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これとか...。

それぞれに込められたメッセージは勝手に想像するしかありませんが、分離壁によって分断され、徐々に居住区を奪われていくパレスチナの人々の境遇について考えずにはいられません。

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で、3つ目のバンクシーアート、狙撃される鳩。

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4つめ、ハートを落とす天使。

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そして最後が少し離れたところにある、花を投げる少年。これが一番見たかったのです。迫力ー!!

パレスチナ自治区には、ベツレヘム以外にもバンクシーアートがたくさんあるようですが、今回はこの5つで十分満足。

他の国でも見てみたいものです...。

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ウォールアート巡りが終わったら、中心地に戻って、生誕教会まで連れて行ってもらいました。この運転手さんは色々良くしてくれたので、結局最初の言い値の60シュケルを渡すことにしました。相場だしね...。

さて、この生誕教会はその名の通り、キリストの生まれた場所です。ベツレヘムと言えば、キリストの生まれた場所ですよね!!!

中を観光しましたが、予想外の団体ツアー客の多さにびっくり。まぁ、聖地だからなんですけど。パレスチナ自治区って、ここベツレヘムに関しては、意外にも旅行者が多いんですね!!

聖墳墓教会とは違い、ミサの時間にも被らず、観光客の多さにもあてられ、あまり厳かな雰囲気は感じられず...。

信者じゃないので、ここは早々に立ち去ることにしました。うん。もうお腹いっぱいです。

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お昼は適当にシャワルマサンドを食べました。せっかくなので、ベツレヘムから郵便を出したいと思い、ここでさっき買ったポストカードに記入。

ちゃんと届くといいな...。まぁ大丈夫でしょう。

さて、ベツレヘムで行きたいところは早くも見終わってしまいました。でもまだまだ時間があるので、ヘブロンという街に移動したいと思います。

ヘブロンには、乗り合いバンで9シュケルで向かいました。

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ヘブロンの街。パレスチナで一番大きい、首都と言える街です。ここの中心地は、一見すると他のアラブ諸国と変わらない、平和で活気に満ちた街に見えます。

新市街を歩いて旧市街の方面へ向かう途中、たくさんの人にようこそ!と声をかけられます。

私はアラブの人のこの気さくさが大好きで、パレスチナ自治区にも同様の空気が流れているのことに、少しほっとさせられます。

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しかし、旧市街のスークを歩くと、他では見ない光景も目にします。天井の網が見えますか?これは、イスラエル人がパレスチナへの嫌がらせとしてゴミなどの色々なものを投げ込んでくるのを、受け止めるために設置されたものらしいです。

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一部の扉は封鎖されていて、ゴーストタウン、なんて日本では聞かないようなワードを目にします。

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しばらく行くと、イスラエル側に通じるチェックポイントがあります。この通路を通った先には、イスラエ兵が銃を携帯して警備に当たっています。

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私たちは、たまたま旧市街に行く途中で、イスラエル側に住んでいるというパレスチナ人に出会い、彼の家の屋上からヘブロンの街並みを見せてもらいました。

彼は生まれた時からここに住んでいて、昔はこの場所こそがヘブロンの中心地だったそうです。パレスチナ自治区は年々イスラエルによって占拠され、居住区を奪われ、今は街の中心地が変わってしまったと言います。

パレスチナとイスラエルの土地は、第一次中東戦争の休戦協定で定められた、グリーンラインという境界線で分けられています。

しかし実際には、パレスチナばイスラエルによる占領下にあり、分離壁はグリーンラインよりもずっと内側に切り込んでいるそうです。

分離壁はイスラエル人とパレスチナ人の居住区を分けるだけではなく、パレスチナ人同士をも分断するように、年々建設が進められています。

実際に、ヘブロンの街の中心にあったはずのモスクは、今やチェックポイントを抜けなければお祈りに行けません。

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ゲートを抜けた先にもいくつものチェックポイントがあり、中にはそこを通っただけで、イスラエル兵によって撃ち殺されてしまうような場所もあります。

日本では、パレスチナやイスラエルの間の問題について報道される時、パレスチナ人によるテロ行為、そしてそれに対するイスラエル側の報復、というような内容を聞きます。

果たしてそれが本当に真実に近いのか、考えさせられます。

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パレスチナ自治区を後にし、エルサレムに戻ってきました。

なんだかんだ、旧市街も新市街も、エルサレムは綺麗な街です。パレスチナの問題については、難しすぎて処理しきれない部分があります。イスラエル人の全てが悪人ではないし、パレスチナ人の全てが善人ではないでしょうし...。

占領下のパレスチナ自治区以外、つまりこのエルサレムやその他の街に暮らすパレスチナ人もたくさんいます。彼らは自治区のパレスチナ人とも別で、イスラエル国籍を持ち、48年パレスチナ人と呼ばれています。

パレスチナ人と48年パレスチナ人との間にも、一言では語りつくせない隔たりがあったりして、この国の抱える問題は、調べれば調べるほど複雑です。

エルサレムの街中を歩いていると、ユダヤ系のイスラエル人も、48年パレスチナ人も、皆同じように生活しているように見えますが、48年パレスチナ人は、いわゆる2級市民として差別されているようです。

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翌日は新市街でのんびり買い物をしてみました。

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普通の、おしゃれーなお店もたくさんある、綺麗な街です。この街が平和だと言い切れないのが、もどかしい所です。

アクセス失敗レスポンスの形が不正